[香川黒1号 かがわどくろ] 制作ストーリー
2012年冬、高橋信雅は「ことでんおんせんポカリスエット」の撮影で仏生山温泉を訪れていた。
仏生山温泉 番台の岡昇平が
「いとこの筒井製菓の三代目が商品制作で悩んでいるのでアドバイスをしてくれないか?」
という相談をした。
高橋信雅は、2011年に丸亀町おみやげものプロジェクト「ヌーベル和三盆"ガイコツ"」でヒットを飛ばしていて、その時の話を聞かせて欲しいとの事。
撮影後、2人は筒井製菓を訪れ、三代目の筒井朋章と会う。
3人で「概要構築」から「グラフィックの考え方」「商品展開」等を夜な夜な熱く討論した。
そのとき筒井製菓は、2013年3月に東京で行われる展示会の香川県ブースへ出品する
香川産の黒豆「香川黒1号」を使用した商品の開発を試みていた。
まじめ一辺倒の創業六十年の豆菓子専門メーカー。
展示会への出品も今回初めてのことで、悩んでいた。
「もし、高橋さんがそこに出展するのであれば、どんな商品を?」
と、不意にでた問いに、高橋信雅は、
「「香川黒1号」をもじって「かがわどくろ」てのはどうだ!」
「(だじゃれか......)」3人とも思った。
「同じ香川県なんだから、白ガイコツのセルフカバーで、黒いどくろを制作して並べたらとても面白い」
「相乗効果で世界感の広がりを見せるのではないか?」
高橋信雅は、めげなかった。
「香川産の黒豆「香川黒1号」は2007年に開発されたが、まだあんまり知名度がない。」
「貴重性を取り上げて、開発していけばブランド化も可能ではないか?」
恥ずかしさのあまりか、頭の回転が速い。
「箱も「ヌーベル和三盆"ガイコツ"」とほぼ同じにして、真っ黒に」
「中は金色にする。豆が剥けて金色が見える。貴重な豆という表現だ!」
その場でスケッチして、デザインを完成させて行く。
「中袋もガイコツの形にして剥いた豆2つで目を表現する」
「中袋の口のところに、ノッチ(切り目)を歯形のように入れる訳さ!」
高橋信雅は、話し終えるとお茶を飲んで一息入れた。
「いつもこんな感じで考えています」
「良い商品は、一瞬で出来上がるものなんですよ!」
「....」
そのとき、岡昇平が一言。
「この商品を作れば良いんでないの?」
こうして「香川黒1号 かがわどくろ」が出来上がったのでした。
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